喧嘩上等


どうやらケンカに負けたみたい。目の淵を派手にやられていて腫れ上がりその瞳は充血して赤くとめどなく涙を流してて。そんな日が続いたからたまらなくて。病院に連れて行く車中で抱きかかえた小さな心臓はどくんどくんと今にも壊れそう。湿った体温と早鐘のように打つ心臓に泣きそうになった。犬猫病院の先生は常々猫は外に出すと確実に長生きしないよって語気強めにおっしゃるけれど。
だけれどこの子はお外から来た子だから。

近所に若い威勢のいい猫がいるんじゃないかしら?って看護師さん。世代交代かもしれない・・・ってそもそもボスだったの?清純派だと思っていたのに・・・。だってはじめましてのときなんて にゃ?(こんばんは)って首をかしげて楚々とした風情。