あのころ、ぼくらは

すこしむかしのこと。少年と少女は相容れるのか、という命題がわたしのなかであった。*1その答えが知りたかった。それは叶うことはなかったけれども、いま、それからすこしばかり時が経ったいま、少女映画のかみさまのようなひとの強い思いをかんじる。意地悪で素直じゃなくてでも繊細で残酷なにおいすらする彼の映画は、わたしまで素直じゃなくさせる。遠巻きに、でもずっとずっと気にしてしまうの。もどかしいおもい。打ち上げ花火だってアリスだって。バンドってわたしにとって特別で。痛ましいほどわたしの世界は音に満ち溢れていた。音だけだった。あのころの狂おしいほどの想いは胸をきゅううっと焦がすし、そんな時代のフロントマンとしてじんじんがステージに立つのだなんて。なんていうことだろう!

スワロウテイル [DVD]

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スワロウテイルは何度も何度も見返した作品。本気で胸にアゲハをほってしまいたかった、そんなこどもでおんなだった。リリイシュシュだってばかみたいに聴いた。わたしが泣きだしてしまうぐらい特別なものを作り上げてしまえるひとたちとわたしがこころからかっこいいとおもう男の子が一緒にすてきなものを作ろうとしている。こんなすばらしいことはないわ。たのしみ。



❤記念に❤
2010年公開!赤/西/銀幕主演デビュー

音楽と映像を融合させた映画「スワロウテイル」(96年)で日本映画界に新風を吹き込んだ岩井&小林の天才コンビのプロデュースで、赤/西が映画初出演で初主演を務めることになった。
 作品の「BANDAGE バンデイジ」は、バンドブームに沸く90年代が舞台。ロックバンド「LANDS(ランズ)」で活動する若者たちの夢、友情、崩壊、成長などの光と影を描く青春音楽映画だ。赤/西はバンドのリーダーでリードボーカル・高杉ナツを演じる。
 今作は、5年前に岩井氏が菅智香氏の小説を読み映画化の構想を温めていた作品。自らシナリオを執筆し、06年に音楽と監督を小林氏に依頼していた。その際、2人が主演に思い描いたのは偶然にも赤/西だった。小林監督は「感覚的に、主演は赤/西/仁がいいと思った。僕との音楽的な距離や経験の違いなども含めて」と熱演を期待する。

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