Les Amants Criminelles


クリミナル・ラヴァーズ [DVD]

クリミナル・ラヴァーズ [DVD]

フランソワ・オゾン監督作品『クリミナル・ラヴァーズ
[STORY]
リュック(ジレミー・レニエ)は恋人のアリス(ナターシャ・レニエ)の頼みで共謀して同級生のサイードを殺した。2人は死体を埋めるために郊外の森に入ったが道に迷ってしまう。森の中でさ迷ってると小屋があった。おなかの空いていた二人は勝手にパンに手をつけてしまう。そして帰ってきた男(ミキ・マノロヴィッチ)に掴まってしまう。男によって地下室に閉じ込められた2人はそこで埋めたはずのザイードの死体を見つけた・・・・。

展開が読めなくてすごくびくびくしながらみてた。いつ何が出てくるのだろうと緊張しながら。アリス怖いし。
「あなたが必要なの。あたしを愛してるなら殺って」って。
そうして死体を埋めに行く途中に轢いてしまったうさぎにかわいそうと言い「埋めてあげよう」という。「時間がないんだ」というリュックに「あなたって冷たい人ね!!」と。こわい。少女ってこわい。いつだって少女は身勝手でワガママで。
そういや昔「愛のためにママを殺そう」って映画があったな。

乙女の祈り [DVD]

乙女の祈り [DVD]

実話を元に製作されたみたい。ケイト・ウィンスレット主演。
少女はいつも残酷ってことかしら?
アリスは横暴。性悪乙女。「愛している」の大安売り。リュックはうさぎちゃんを捕まえてうれしそうな顔をして放してあげちゃうようなこ。むしろあなたがうさぎちゃん。
森の男が寝入ったあと、リュックは、彼女と一緒に逃げ出そうとパン切りナイフでアリスの縄を解いてやる。そのナイフで、森の男を刺し殺そうとするアリス。でもリュックは彼女を止め、小屋を後にする。そのとき、戸口のところで振り返った彼は、森の男が単に寝たフリをしていて、自分をわざと逃がしてくれたことを知る。
この一瞬の愛の交換のシーンこそが、オゾンの最も描きたかった部分でしょう。最後のリュックの「そのひとは関係ないんだ!!」って叫びに対する男の弱弱しい笑みが悲しい。タイトルのクリミナル・ラヴァーズはアリスとリュックのことではなく男とリュックのことだったのね。
ゲイ作家:フランソワ・オゾン監督の問題作。象徴的すぎて謎を解き明かすつもりはもうないわ。『不思議の国のアリス』に『ヘンゼルとグレーテル』?グリム童話の要素たっぷり。思春期の男女の、多感で残酷な面を引き出しつつ、大人へと成長できるかできないかを表現した作品。アリスは死んでリュックは生き残るとはそういうことだよね?その教訓的なカンジも童話的っていっちゃあ童話的。

わかんないまんまで傍観するのも結構イイもんかも。