東京2日目

千葉の友達のおうちに泊めてもらって、月曜日は仕事が休みな彼女と浅草のマリアクローチェまで天野可淡・展を観にいった。
マリアクローチェは駐車場をギャラリーにしたもので、排気ガスの匂いがしなかったからもうギャラリーとして使ってるんだろうな。
KATAN DOLLはなんだか怖い。
ずっとずっと寒気がしててでもギャラリー自体はくつろげて変な感じ。薄暗い闇の中でキャンドルに照らされたドールが妖しくこちらを見つめる。奥の遊郭のような部屋で赤い着物を着た子と1対1で対峙したときは足がすくんだけど同時に落ち着いて見れてイイわあとも思った。矛盾だらけ(笑)天野可淡が逝ってもう十年以上が過ぎてるけどKATAN DOLLの瞳の強さは決して衰えない。濡れた瞳の光は思いのほか強くて忘れることはできない。
アーティストとは成長しない人間だと彼女は言う。精神と肉体とのせめぎあいにベッドの上で悲鳴をあげた少女は今、黄泉の世界で何を見ているんだろうか。もっともっと彼女の世界を見たかったと思う。素敵な素敵な悪夢を。
馬のようなネズミのようなよくわからない生き物の後頭部に人間の顔がある人形があって不思議だなとじっと眺めてたら、おもむろに男のひとがその人形の腰についてたぜんまいを巻き始めてそこで初めてオルゴールなのだとわかった。
「イッツ ア スモールワールド」
腰まである髪の毛を頭の上で結んでた黒づくめのその怪しいおじさんが佐吉さんだとすぐに気付いた(笑)