球体関節人形展−四谷シモンを中心に−

http://www.doshisha.ac.jp/news/index.php?i=1277

人形をきっかけに出逢った人形のような美しい人形作家と色を操るカメラを愛するひとをお誘いして春の陽気を背に受けて人形に逢いに。シモンさんの少女人形にはわたしはいつも違和感を感じていて。今日改めて目の前のドールの碧い瞳をじっと見据えながら首をかしげて。そんなわたしの疑問に友人たちは”少女”じゃなくて”女”だからじゃないかと。金子國義のアリスのように、挑発的にどうしようもなくどこまでも”女”という存在だから?恋月さんのハニエルタイプの少女というには少し大人びたドールもそこにいて。究極に渇いた。砂に足を取られながら求めた3年前の展覧会が今本当に見たくてたまらなかった。それほどあんまりにもあっさりとただ其処にあったから。外は眩しくて。同志社は卒業式を迎えていて、此処を巣立っていくひとびとのあまりの晴れ晴れしさにも目を細めた。

その後昔人形青山/K1ドヲルまで足をのばし。5・6年ぶりに訪れたこの小さな場所はずっとかわらずにあり続けていて。とても、とても安心した。おびただしい数の人形たちとふわふわの長い毛をもつ大人しい猫さんと。なにひとつかわっていなかった。

ひとがたとは一体何なのか、どういった存在なのか、答えのない孤独な問いかけが、今日は辛くなかった。素晴らしい1日を本当にありがとう。