そして

仕事納めにケーキ。ケーキは特別美しいのがよい。美しいものを自分のものにしたいっていう独占欲がわたしをケーキへと向かわすのだろう。けれども連日ケーキ三昧のわたしのからだはすっかりまいってしまって。今のわたしの血は舐めたら甘いのかしら?と考えただけでふにゃふにゃと力が抜けてしまう。おうちのひとたちがお土産という体裁にして持ち帰ったケーキをぺろりとたいらげながらいったい誰に似たんでしょうとからからとわらった。