わかっている。というよりわかってた。

きりこについて。なんて乱暴でパワフルなファンタジー!ラブにあふれてる。それも特別大きなやつ。きりこはぶすな女の子。わたしは世界で一番自分が醜くて気持ちの悪い存在やとか信じてたことのある恥ずかしい人間やから、なんかめっちゃうわーーーってこみあげてきた。このひと、いや、この猫の言うてること、わたしわかる。いや、わかってた。全部わかってた。中身だけやない、容れ物だけでもない。わたしはわたし。簡単でシンプルで、ときどきひどく難しい。そのまんま はなかなか受け止めきれない。自分も大事にひとも大事に、できたらいいな。欲張り上等。

きりこについて

きりこについて

皆が可愛いと言うすずこちゃんやノエミちゃん、いわんやカニィちゃんの真似をする、ということなど、頭にはなかった。そもそも、自分は自分として生まれてきたというのに、誰かになりすまして生きる、などということを、きりこは理解出来なかった。

自分のしたいことを、叶えてあげるんは、自分しかおらん。

「うちは、容れ物も、中身も込みで、うち、なんやな。」

ぶすの、きりこ。きりこの、すべてが、きりこ、なのだ!そして私は、そんなきりこを、愛したのだ!

自分がおかしくない、と思うことでも、周囲がおかしいと思うことはあるし、その逆もある。私は少し、頑なでありすぎたかもしれない

自分で自分の体の欲求に従い、自分の体を愛することはもちろん幸せなことであるが、自分以上に、自分の体を愛し、慈しんでくれる相手がいるというのは、もっと幸せなことであると、知った。

私は死ぬまで生きよう。

ラムセス2世の最期はなんと尊いのだ。